この記事は、ポッドキャストの文字起こしのテキストです。
こんにちは、サラリーマンポッドキャスターのまことです。
この番組では、読書好きな私が日々の読書で学んだことを紹介していきます。
今回のエピソードの内容
今回紹介するのは、前回に引き続き、照屋華子(てるや・はなこ)さんの「ロジカル・シンキング練習帳」という本です。
本書の内容は仕事を円滑に進めるための論理的でわかりやすいメールでの書き方が学べる一冊です。
前回のエピソードでは、この「ロジカル・シンキング練習帳」から伝わるメールの書き方という話を紹介しましたが、今回のエピソードでは、少しポイントを絞って、「『以下の通り』の使い方」というテクニックを紹介したいと思います。
メールなどでの文章を簡潔にするために、「以下の通り」や「~については下記です」と言った表現を使う人は多いと思います。
しかし、この「以下の通り」という表現は、使い方を誤ると読むのが面倒臭い文章になってしまいます。
今回のエピソードでは、どんな使い方だと良くて、どんな使い方だとまずいのかを紹介していきます。
今回のエピソードを聞いて、みなさんも面倒くさいメールを打たないようになっていただければと思います。
「以下の通り」の使い方
では、早速、本題に入っていきます。
今回のエピソードの構成としては、まず「以下の通り」の悪い使い方の例を紹介して、そこでみなさんと一緒に何が悪いかを考えてみます。
そのあと、どう使えばよかったのかの修正例を紹介していくという構成になっています。
まずは、悪い例として、本書で紹介されていた例を紹介します。
何がよくないか皆さんも考えてみてください。
それでは文章を読み上げます。
多様化推進プロジェクトでは、以下の通り、取り組みを開始する。
・開始する取り組みは、メンター制といって、ワーキングマザーが仕事・生活上での悩みを育児経験者の社員に気軽に相談できる制度です。
・進め方は、4月からワーキングマザーが多い〇〇部で試行し、7月以降全社展開します。
こんな文章です。
何がよくないかわかりますか?
もしかしたら、音声だけだとわかりにくいかもしれません。
概要欄に今回のエピソードの文字起こしのテキストのリンクを貼ってありますので、よければそちらもご覧ください。
ヒントは最初の「多様化推進プロジェクトでは、以下の通り、取り組みを開始する。」というところに問題があります。
どうですかね?
答えを言ってしまうと、
この「多様化推進プロジェクトでは、以下の通り、取り組みを開始する。」という文章を読んだだけでは、具体的なことは何もわからないということです。
言い換えると、「具体的なことは、この後の文章を全部読めばわかります。」と言っているのと同じということです。
前回のエピソードで紹介しましたが、早く内容が伝わる良いメールとは、適切に読み飛ばしできて、サクッと概要を把握できるメールだと紹介しました。
先程の文章は、それとは全く逆をいく文章になってしまっているということです。
では、どのように修正したら良いでしょうか?
「以下の通り」がいけないから、「以下の通り」をなくして、「多様化推進プロジェクトでは、メンター制といって、〇〇な制度を開始します。進め方は〇〇です」とするわけでは、もちろんありません。
これでは、結局、全文読まなければいけないですからね。
ではどう修正するのかというと、もともとは「多様化推進プロジェクトでは、以下の通り取り組みを開始する。」だったところを、「多様化推進プロジェクトでは、以下の通り、ワーキングマザー対象のメンター制を開始する。」とすると良いです。
こうすれば、最初の一文を読むだけで、以下に続くのは、どのように取り組みを始めるのかがかいてあるだろうとわかりますし、
また、「ワーキングマザー対象」と書くことで、自分が男性だったり、部下にワーキングマザーがいなければ、自分とは関係ない話だと具体的な内容を読む前に判断することができますよね。
こんな感じで、適切に「以下の通り」を使って、うまく読み飛ばしできて、サクッと概要を把握できるメールを作成してみてください。
少し短いですが、今回のエピソードの内容は以上です。
今回のエピソードを聞いていただいた皆さんには、ぜひ、ご自身が書く文章で今回紹介した悪い例のような書き方をしていないかをチェックしていただければと思います。
それでは今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。
もしこのエピソードが役に立ったと思ったらTwitterなどで拡散していただけるとうれしいです。
また次のエピソードでお会いしましょう。