この記事は、ポッドキャストの文字起こしのテキストです。
こんにちは、サラリーマンポッドキャスターのまことです。
この番組では、読書好きな私が、日々の読書で学んだことを紹介していきます。
今回のエピソードの内容
今回紹介するのは、苅野進(かりの・しん)さんの「仕事の悩みがなくなるロジカルシンキング」という本です。
本書のメインの内容は論理的思考をつかった問題解決の手法をまとめたという内容です。
問題解決の手法については、以前この番組では、高田貴久さんと岩澤智之さんによる「問題解決ーあらゆる課題を突破するビジネスマン必須の仕事術」から紹介したので、改めて紹介する内容は特にないかなと思いました。
しかし、コラムとして書かれていた「助けを求める力を育む」という話がとてもよく、皆さんに共有したいと思ったので、今回紹介します。
仕事頑張っているんだけど、なんだかうまく成果だせないなぁという人は、もしかしたら、この話を聞いて、考え方がかわり、成果を出せるようになるかもしれません。
今回のエピソードを聞くメリット
あなたはこんな経験はないでしょうか?
「一人で全部やらないといけないのは学校教育くらい、ビジネスの場では、人の力を借りてでもいいから成果を出すことを重要。」と言われると「うん、うん」と素直に理解できるんだけれども、いざ、自分が仕事の場に行くと、人の時間を奪ってしまうので申し訳ないと考えてしまい、なかなか人を頼ることができない。
こんな経験はないでしょうか?
私は少しありました。
入社して1年目の本当に何もわからない時は、開き直って、いろいろ聞きまくっていたのですが、2,3年目になると、周りの状況とかも理解してきて、変にあの人忙しいよなとか考えてしまい、聞けなくなっていました。
今では、社内の人脈も築けていたり、適切な聴き方を習得したりして、人に聞けなくて困るということは無くなりましたが、
本書に書かれていた内容を知っていれば、もっと早く聞けなくて困るという状況を脱することができたのではないかと思います。
そんな話を紹介していきます。
うまく人の助けを借りる
では、本題に入っていきます。
まず、私たちがなぜ、聞くことが苦手なのかという原因から考えていこうと思います。
いきなり「こうすればいい」と教わるよりも、「原因がこうだから、こうするのがいい」と聞くほうが納得しやすいですよね。
それでは、私たちが聞くことが苦手な理由とはなにかというと、それは「教えることが職業の人たちに囲まれて育ってきたから」です。
人によって違いますが、私の場合、3歳から幼稚園に通い始め、24歳で大学院を卒業し、就職しました。この間2年です。
大学以降は、高校までと比べると、教える側もそこまで積極的ではありませんが、受け身でも学んでいける場です。
このように人生のかなりの部分を教えることが職業の人たちに囲まれて生きてきたのが、いきなり、ビジネスの場に放り出されても、なかなかうまく聞くことはできないですよね。
「なんでうまく聞けないんだろう」と悩むのではなく、まずは、「こういう現状だから、うまく聞けないのも、なにもおかしなことではない。だから、どうすればこの状況を改善できるだろう」と思考を変えるところから始めましょう。
では、ここまでで、私たちがなぜ、人に聞くことが苦手なのかがわかったと思います。
ここからは、どうやったら、うまく人に聞けるようになるのかメンタル面とスキル面についてを紹介していきます。
メンタル面
まずは、メンタル面でのうまく人に聞けるようになるためのマインドセットとしては、
「人に聞くのは、会社のためと考えること」です。
視野が狭いと、人に聞くという行為は、自分のために相手の時間を奪っているという判断になってしまいますが、視野を広げると、自分の時間も相手の時間も会社のリソースの一部です。
いかに最小限のリソースで、会社に貢献する成果を出せるかという考え方をしましょう。
一人で頑張ったら、半日、およそ4時間かかるところを、人に聞きながらやったら、1時間でできた。
であれば、本来4時間かかるところを、自分と相談相手合わせて2時間のリソースで対応できたことになります。
このように考えることで人に聞きくという心理的なハードルも下がるのではないかと思います。
一応、注意してほしいのは、時間が短くなればOKとは限らないということです。
若手社員の1時間、部長の1時間、役員の1時間は、それぞれ重みが違います。
時給で考えたら、わかりやすいと思います。
時給1000円の人が一人でやったら3時間かかる仕事を、時給3000円の人と協力したら、1時間で終わったという事例だと、リソース的にみたら、3時間かけてでも、時給1000円の人が一人でやったほうがいいです。
こんなことも考慮しながら、自分のために聞くのではなく、会社がより少ないリソースで成果を出すにはどうしたら良いかと考えると、うまく人に頼れるようになるかもしれません。
スキル面
次、スキル面でのうまく人に聞けるようになる方法は、次の2つを明らかにするということです。
その2つとは、自分が「何をしたいのか」と「何ができないのか」です。
それぞれ説明していきます。
まずは、「何ができないのか」について
再び、学校教育の話になりますが、学校では、先生は基本的に何でも把握しています。
先生は授業を組み立ていて、授業の舵を取るのも先生なので、生徒が今何をしているのかを把握しています。
なので、学校では生徒が「わかりません」というだけで、先生は生徒の状況を把握して、ある程度、的確な指導をすることができます。
一方、ビジネスの場では、一人一人に役割があり、全員が同じ状況で、同じことをやっていることはまずありません。
なので、私たちが相談する相手が、私たちが何をしているのかを把握していることはないといっていいでしょう。
たとえ、直属の上司であっても、なかなか全ては把握しきれていないと思います。
何ができないのかがわからなければ、相手も助けようがないですよね。
なので、適切に力を貸してもらうために、まずは、「何ができないのか」を明確にすることから始めます。
それができたら、次は、「何がしたいのか」についてです。
何がしたいかを伝えることで、より適切なアドバイスをもらうことができるようになります。
少し大袈裟かもしれませんが、具体的な例で説明すると、
出張で北海道に用事があるので、福岡から北海道まで新幹線で行こうと思っていますが、新幹線のチケットの取り方がわからないので教えてください。
と言った具合に「何をしたいのか」と「何がわからないのか」をセットで伝えれば、「それなら新幹線より飛行機のほうがいいよ」というアドバイスができたりしますよね。
もし、ここで、「新幹線のチケットの取り方を教えてください」とだけ伝えたら、飛行機で行くと言うアドバイスはもらえないと思います。
こんな感じで「何がわからないのか」だけではなく、「何をしたいのか」をセットで伝えるとよいと思います。
もしかすると、「こんなことあるわけないじゃん」と思われるかもしれませんが、意外とあるものなのです。
ビジネスの場では、唯一の模範解答というのはなくて、ある成果を出すにも、複数通りの方法があるのが普通です。
なので、経験が浅く、視野が狭いうちは、より効率的な方法に気づいていない可能性もあるので、もらえるアドバイスはもらっておいたほうがいいです。
もしかすると、最初は在来線で行こうと思っていたけど、色々調べたら、新幹線がかなり効率良さそうなことがわかり、それに満足してしまい、飛行機の存在を見落としてしまうなんてことが起きているかもしれません。
まとめ
それでは最後に今回のエピソードのまとめをします。
今回のエピソードでは、苅野進さんの「仕事の不安・悩みがなくなるロジカルシンキング」という本から、「うまく人に助けを求める方法」という話を紹介しました。
紹介した内容を復習すると、
今回のエピソードでは、まず、私たちが人に聞くのが苦手な原因を紹介し、その後、どうすれば良いのかについて、メンタル面での考え方とスキル面での方法を紹介しました。
人に聞くのが苦手な原因としては、「教えることが職業の人たちに囲まれて育ってきたから」でした。
対処法として、メンタル面では、「人に聞くのは、自分のためではなく、会社のためと考えること」と紹介しました。
スキルとしては、「何をしたいのか」と「何ができないのか」、この2つを明確にすると紹介しました。
最後に本書の紹介をすると、
苅野進さんの「仕事の不安・悩みがなくなるロジカルシンキング」という本はロジカルシンキングを使った問題解決の手法を紹介する一冊です。
問題の原因を推定し、それに対して、対策をたてて、その対策のPDCAを回すと言った一連の問題解決の手法が紹介されています。
問題解決の手法についてしっかり学びたいなら、冒頭で紹介した高田貴久さんと岩澤智之さんによる「問題解決ーあらゆる課題を突破するビジネスマン必須の仕事術」の方がおすすめですが、サクッと、学びたい方は苅野さんの本もおすすめです。
どちらの本も概要欄にリンクを貼っておきましたので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
それでは今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。
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また次のエピソードでお会いしましょう。