前回のエピソード:
【3/5】良い仮説・悪い仮説の違い【仮説思考解説シリーズ】 - まことのビジネスに役立つ話
本記事は、ポッドキャストの文字起こしです。
内容
・仮説の検証方法を3つ紹介
文字起こし
こんにちは、サラリーマンポッドキャスターのまことです。
この番組では、読書好きな私が、日々の読書で学んだことを紹介していきます。
今回は仮説思考解説シリーズの第4回です。
仮説思考とは、仮説を構築し、それを検証し、その検証結果を用いて、仮説を改善していくというプロセスで仕事を進める方法で、前回までに、仮説を立てるところまでのやり方を解説してきました。
まだ聞かれていない方は概要欄にリンクを貼っておきましたので、ぜひそちらからお聞きください。
今回のエピソードでは、仮説の検証の仕方について解説します。
仮説の検証は仮説思考のプロセスの中でも、最も重要な部分といえます。
もしかすると、仮説思考という名前から、仮説を立てることがもっとも重要なのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、仮説のまま、検証をせずに進めてしまうと、それはただの当てずっぽうか考えの浅い人です。
考えてみたらわかると思います。
最初にえいやで出した案はあくまでも仮説であって、その後検証をしていくからこそ、とりあえず仮説を立てるということが許されるのです。
例えば、「事実の確認は全くしていないけど、今までの経験からこれが絶対正しい」と言われても、周りの人はついてきてくれないですよね。
検証をするからこそ、仮説思考のメリットが発揮されるといっても過言ではありません。
ぜひ今回のエピソードを聞いて、仮説の検証の仕方を学んでいっていただければと思います。
では、本題にはいっていきます。
紹介する仮説の検証の方法は3つです。
その3つとは
・実験による検証
・分析による検証
・ディスカッションによる検証
です。
仮説思考については、いくつかの書籍を読みました。
書籍によって、検証方法の分類の仕方は、多少の違いはありましたが、基本的な内容は全て同じでした。
それぞれ解説していきます。
まずは、1つ目の実験による検証について
これは最もイメージしやすい検証方法だと思います。
仮説思考解説シリーズの第1回目でセブンイレブンは仮説思考を実施して、利益を伸ばしていると紹介しました。
その方法は、この商品はこのように配置したら、お客さんがより購入してくれやすいのではないかといった仮説を立てて、実際に商品の配置換えをして、その商品の売り上げを見てみるという方法です。
このように、実際に試して仮説があっているか確認するのが、実験による検証です。
実際の状況で、確認することができるので、仮説があっているか否かがわかりやすいというのがメリットです。
とはいえ、実験による検証も万能ではなく、何にでも向くわけではありません。
1回の実験に、大きなコストや時間がかかる場合は、実験による検証は向いていません。
例えば、クルマの開発などもそうですよね。
安全かどうかわからないけど、とりあえず市場に投入して、よく壊れるようだったら改善しようなんてことは不可能ですよね。
この場合には、別の検証方法が必要になってきます。
また、実験による検証では、検証時の注意点もあります。
それは、検証の期間を事前に決めておきましょうということです。
極端な例を出すと、先程のセブンイレブンの例で、商品の配置を変えてみたという状況があったとします。
そこで、配置を変えてから半日ほどで、店長が、なんかお客さんの反応がよくない気がするといって、すぐに配置を戻し始めたら、「ちょっと待って」となりますよね。
実験による検証はわかりやすくはありますが、いきなり結果がでるわけではないので、ある程度の期間で確認する必要があります。
どれくらいの期間が必要かは何の実験なのかによるので、事前にしっかりと考えておいた方が良いでしょう。
事前に決めるのは、後から変更してはいけないというわけではなく、その場の気分でいきなりやめないようにするためにです。
次は、分析による検証です。
これは、市場のデータをとったり、アンケートをとったりして、それらから仮説が正しいかを確かめる方法です。
例えば、商品の売り上げがよくないという状況で、その原因が、商品の認知度が低いという仮説を立てたとしたら、アンケートをとって、認知度を調査するとか、認知度は低くないんだけど、リピート率が低いという仮説を立てた場合は、購入者のデータ等を集めて、確認してみるといった方法です。
最後は、ディスカッションによる検証です。
ディスカッションというと難しく聞こえるかもしれませんが、言い換えると、当事者に聞いてみるみたいなことです。
例えば、コールセンターの離職率が高いことが問題になっているみたいな場面があるとします。
離職によって、コールセンターの人員が少なくなり、電話対応の待ち時間が増え、アフターサービスの悪さが指摘されているなんて状況ありそうですよね。
この離職率の高さの原因を見極め、対策を打たないといけない場面を思い浮かべてください。
このような対策を考える人は、コールセンターで電話対応をする人、その本人ではないことがほとんどだと思いますので、原因はある程度、推測になると思います。
業務内容がきついとか、人間関係に問題があるなど、ありえそうな原因を考えることはできますが、あくまで推測です。
そんなときに、当事者に確認し、その推測が正しいのかを確認するのが、ディスカッションによる検証です。
以上が、3つの仮説検証方法の紹介です。
検証はできる限り人の意見ではなく、事実で確認するようにします。
つまり、実験か分析で検証するということです。
最後のディスカッションによる検証の例で出したコールセンターの離職の原因のような人の内面に関わる事象では難しいですが、基本的には、人の意見ではなく、事実で確認するのが重要です。
何か問題が起きたときに、まず自分で「原因はこうじゃないか」と仮説を考えて、上司に相談して、アドバイスをもらったとしても、それは検証したとは言い切れません。
もちろん、なんの参考にもならないと言っているわけではありませんが、上司が経験してきたことと、現在、起きている問題が一緒という保証はなにもないので、事実を確認するようにします。
それでは最後に今回のエピソードのまとめをします。
今回のエピソードでは、仮説の検証方法を3つ紹介しました。
それは、
・実験による検証
・分析による検証
・ディスカッションによる検証
の3つでした。
復習すると、
実験による検証は実際に試してみて、仮説が正しいか確認する方法。
分析による検証はデータを用いて確認する方法
ディスカッションによる検証は当事者に聞いて確認する方法
でした。
人の意見は、主観が入っていて、事実とは異なることもあるので、できる限り人の意見ではなく、事実で確認するようにするということも紹介しました。
次回は仮説思考解説シリーズ最終回で、仮説思考力の鍛え方を紹介します。
仮説思考力を上げると、仮説思考において、最初から筋の良い仮説が立てれるようになります。
そうなると、仮説思考の仕事を効率的に進められるというメリットがさらに増すので、ぜひ次回のエピソードも聞いて頂ければと思います。
それでは今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。
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また次のエピソードでお会いしましょう。
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