まことのビジネスに役立つ話

日々の読書で学んだビジネスパーソンに役立つスキルを解説しています。

自己認識力の強化のすすめ【Insight】

insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力

 

 

 

本エピソードの内容

・自己認識力とは何か?
・自己認識力を鍛えるメリット
・自己認識力が低いことによるデメリット
・よくある誤解「内省は自己認識力を鍛えるトレーニング?」

 

文字起こし

こんにちは、サラリーマンポッドキャスターのまことです。
この番組では、読書好きな私が、日々の読書で学んだことを紹介していきます。

 

エピソード概要

今回のエピソードでは、ターシャ・ユーリック著「insight」から自己認識の力という話を紹介します。

 

エピソードの構成としては、
・そもそも自己認識力とは何か?
・自己認識力を鍛えるとどんなメリットがあり、何ができるようになるのか?
・そして、反対に、自己認識力を鍛えないと、どんなデメリットがあるのか?

という大きく3つの構成で進めて行きます。

 

なので、自己認識の鍛え方を紹介するのではなく、みなさんに自己認識力を強化するのはどうですか?と提案するような内容となっています。

 

エピソードを聞くメリット

もしかすると、みなさんの中には、「自己認識力の強化?、そんなの自分には関係ないね。自分のことは自分が一番わかっている」と思った方もいるかもしれません。

 

しかし、ちょっと待ってください。
そう思った方はむしろ一番聞いてほしい方たちかもしれません。

 

人にはダニング・クルーガー効果というとても残念な傾向があります。
このダニング・クルーガー効果とは、「最も能力のない人々が、自分自身の能力に最も自信を持っている傾向にある」という現象のことです。

 

これは、学業、仕事のパフォーマンスなどに始まり、自動車の運転など、さまざまな場面で見られるそうです。

 

例えば、周りからは、あの人は最低な上司、仕事が遅く、部下を縛り付けるし、自分がミスをしたときも自分の非を認めもしない。

こんな評価を受けているのに、
自分では、「私はそこそこ良い上司。最低でも、平均以上だし、もしかしたら上位10%に入るようなとても良い上司かもしれない。」
なんて考えていたりします。

 

なので、「自分のことは自分が一番わかっている。自己認識力なんて鍛えるまでなく、十分兼ね備えている」と思った人は、少し注意したほうが良いかもしれません。

 

そもそも、自己認識力は、意識して鍛えることをしなければ、鍛えることはできず、年齢を重ねても自然とできるようにはならないということがわかっています。

時々、ご高齢の方でも、足元がおぼつかないから手を貸しているのに、老人扱いするなと激昂される方がいます。

この例をとっても見ても、歳を重ねたからといって、自分のことを正しく認識できるとは限らないことがわかります。

 

とはいえ、私に「あなたの自己認識力は低いはずだから強化しろ」と言われからといって、「よし、じゃあ、頑張って自己認識力を鍛えよう」とはならないと思います。

先ほど紹介したように、この後、自己認識力を鍛えるメリットと鍛えないことのデメリットを解説していきます。

それらを聞いて、鍛えたいと思っていただけた方には、ご自身で学習を進めていただたくというように、このエピソードがみなさんの学習のきっかけとなれば幸いです。

 

また、この後の解説では、いくつか具体例を用いて解説しますが、それらが、みなさんの状況と合っているとは限りません。
みなさんご自身の状況と照らし合わせながら、どんなメリットがあるかなぁと考えながら聞いていただければと思います。

 

 

自己認識力とは?

では、本題に入っていきます。

 

まずは、自己認識力とは何かについて紹介します。

簡単にいえば、言葉そのままで、自己を認識する力のことですが、Insightという本に載っていた説明を引用すると

自己認識力とは「自分自身のことを明確に理解する力。自分とは何者であり、他人からどう見られ、いかに世界へ適合しているかを認識する能力」とあります。

 

ポイントは、自分はどういう人間かを自分で認識することはもちろん、それに加えて、他人からどう見られているかを認識することも含まれている点です。
つまり、自分の内面と外面、両方を正しく認識する必要があるということです。

 

自己認識力が高い人は、仕事でも良い成果を出せ、プライベートでも家族と良い関係を築けると言われています。

仕事で成果を出すには、自分の能力などについて正しく認識することが必要で、さらに、他人とうまく付き合っていくには、他人からどう見られているかを認識することも重要です。

このことからも、自己認識力が高い人が仕事・プライベートの両方で成功できるというのは納得ですよね。

 

ここまでで、自己認識力とはどんなものかはわかっていただけたのではないかと思います。

 

自己認識力を鍛えるメリット

では、ここからは、自己認識力を強化するとどんなメリットがあるのかを解説していきます。

 

もしかすると、 皆さんはすでに自己認識力が成功に必要なスキルである、ということを直感的にはわかっているかもしれません。

なので、ここからはなぜ自己認識力が成功に必要なのかということを、なんとなくではなく明確にしてお伝えしようと思います。

 

自己認識力が成功にとって重要な能力であるのは次の理由からです。

自己認識力は成功にとって極めて重要な各種の力、例えば心の知能指数、影響力、説得力、コミニケーション力、などこれらすべて能力のベースとなっているからです。

 

例えば、影響力についてがわかりやすいのではないでしょうか?

無人島に行き自給自足の生活を送ることが自分にとっての成功と言う人は別ですが、資本主義社会に生きる限り、より多くの人に影響を与えられる人が成功したと言えます。

影響力というと、今流行りのインフルエンサーや芸能人の話かと思いがちですが、一般のサラリーマンでも影響力は必要です。

人は一人では何もできないので、多くの人を動かせる人が大きな成功を掴みますが、多くの人を動かすには、それだけ多くの影響力が必要です。

その意味で影響力を持つことは、成功に必要な能力ということはわかるのではないでしょうか?

 

そして、この影響力を身につけるのに、自己認識力が必要というのも、理解しやすいと思います。

例えば、自分が周りにどう見られているかもわからないのに、どう影響を与えれるかをコントロールできないですよよね。

こういった形で、自己認識力は成功に必要な各種の力のベースとなっています。

 

逆にいえば、自己認識力というベースがなければ、成功に必要な各種の力を身につけることもできないと言えます。

 

皆さんの周りにもいませんか?
ビジネス書をたくさん読んで勉強しているけれども、自分が周りからどのように思われているか全く認識せず相変わらずひどい上司であり続ける人。

基礎を身につけていないのに、応用的な能力を身につけようとしても不可能です。

そういったことにならないようにするためにも、みなさんには自己認識力を強化していただければと思います。

 

ここまでが自己認識力を強化するメリットの解説です。

 

自己認識力を鍛えないことのデメリット

ここからは、自己認識力が低いとどんなデメリットがあるかを解説していきます。

 

デメリットについても、みなさん、直感的に自己認識力が低いとさまざまなデメリットがあることが、なんとなくわかるのではないでしょうか?

 

例えば、高い能力を持っていないのに、高い能力を持っていると過信していたら、いつかとんでもない失敗を起こしそうですよね?

 

また、自分の価値観をわかっていなければ、いつまでたっても幸せになることはできなさそうです。

例えば、人によっては、ガツガツ働いて高い給料ともらいたい人、あるいは、給料は高くなくて良いので、プライベートの時間を大切にした人がいます。

自分が、プライベートの時間を大切にしたい人なのに、それを認識せずに、高い給料を求め続け、いつまで経っても満足感を得られないなんてことも自己認識力が低いとあり得ます。

 

このように、自己認識力が低いことのデメリットを挙げるとキリがありません。

 

本書においても、自己認識力が低いと、「少なくともリスクとなり、最悪の場合、壊滅的な事態を招く」とあります。

つまり、自己認識力が低いと、悪い事態を招くし、今悪い事態を引き起こしてなくとも、いつそうなってもおかしくないというような危険な状態にあるということです。

 

では、自己認識力を強化するにはどうすれば良いのかという疑問を持つと思いますが、それを解説していているのが、今回紹介しているターシャ・ユーリックさんの「Insight」という本です。

 

本書は今回のエピソードで紹介したような自己認識は何か、自己認識が高いとどういうメリットがあり、低いとデメリットを被るのかという話から始まり、そんな自己認識力をどうやって鍛えれば良いのかを解説しています。

 

みなさんの中には、自分はあまり優秀な人ではないから、頑張って鍛えようとしても、無理だよと思っている人もいるかもしれません。

しかし、心配ありません。
自己認識力はトレーニングによって鍛えられるものです。
著者が行なったリサーチでは、もともと自己認識力が低い状態から極めて高い自己認識力を持つに至った人には、共通したパターンは見受けられず、あらゆる職種、業界、年齢、性別、国籍の人がいたということで、自己認識力を鍛えるには特別な能力は必要ないことを明らかにしています。

 

なので、「私、自己認識力低いかも」と思った方は、ぜひトレーニングを始めてみてください。

 

よくある誤解

最後、Insightという本に紹介されていた注意点を1つ紹介します。

というのは、みなさんの中にも自己認識力を鍛えるトレーニングと聞いて、内省を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか?

自分の内面についていろいろ考えを巡らせれば、自分のことがわかってくるのではないか?ということです。

 

少なくとも私は、自己を知るトレーニングと聞いて、真っ先に思い浮かんだのは内省でした。

 

しかし、Insightという本によると、内省をすれば自己認識力が上がるということはないを言っています。
むしろ、人によっては、内省に費やす時間をかけるほど、自己認識力の低下が見られることがあったそうです。

 

とはいえ、内省自体が完全に悪い方法というわけではないようです。
内省が自己認識力の向上に効果がない、またはマイナスの効果があるのは、やり方が間違っているからだそうです。

例えば、自分の価値観について知りたいときに、自分の好きなもの・幸せを感じるものに対して、「なぜ私はそれを好きと感じるんだろう/幸せを感じるんだろう」と考えたくなりますが、これはダメな内省の仕方だそうです。

では良い方法とは何かという話は、ぜひ本書をご自身で手に取って確認していただければと思います。本書のリンクは概要欄に貼っておきました。

 

まとめ

では、最後、今回のエピソードの内容を振り返って、終了したいと思います。

今回は次の項目について解説してきました。
・自己認識力とは何か?
・自己認識力を鍛えるメリット
・自己認識力が低いことによるデメリット

 

それぞれ簡単に振り返ると、

自己認識力とは「自分自身のことを明確に理解する力。自分とは何者であり、他人からどう見られ、いかに世界へ適合しているかを認識する能力」で、自分自身の内面と外面の両方を認識する能力のことでした。

 

そして、自己認識力を鍛えるメリットは、自己認識力は、現代社会において成功するために必要な能力、例えば、心の知能指数、影響力、説得力、コミニケーション力、などすべて能力のベースとなるスキルであり、自己認識力を鍛えることでこれらのスキルを身につける基礎が出来上がることでした。

 

自己認識力が低いことのデメリットは、さきほどの現代社会で成功するために必要な能力を身につけるのが難しいことに加え、自己認識力が低いことはさまざまな悪い事態を招く危険性があり、今現在、何も悪い事態が起きていなくても、それはたまたまであり、危険性が高い状態にあることと紹介しました。

 

それでは今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。

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また、ご意見・ご感想がある場合は、概要欄にリンクが貼ってあるはてなブログにお願いします。

 

ではまた次のエピソードでお会いしましょう。