まことのビジネスに役立つ話

日々の読書で学んだビジネスパーソンに役立つスキルを解説しています。

なぜなぜ分析の8つポイント|問題解決ーあらゆる課題を突破するビジネスパーソン必須の仕事術

問題解決 ― あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術

この記事は、ポッドキャストの文字起こしのテキストです。

  

 

こんにちはサラリーマンポッドキャスターのまことです。
この番組では、読書好きな私が、日々の読書で学んだことを1回の放送につき、1つ紹介していきます。

 

今回のエピソードの内容

今回のエピソードでは、高田貴久さんと岩澤智之さんによる「問題解決ーあらゆる課題を突破するビジネスマン必須の仕事術」という本を紹介します。

 

 

お二方については、前回のエピソードでも簡単に紹介しましたが、聞かれていないかたもいらっしゃると思いますので、簡単に説明します。

このお二方は、多くの会社で問題解決や課題解決を手がけてきた方です。

その経験をもとに書かれたのが本書で、本書は「問題解決の教科書」とも言えるような内容になっています。

 

この紹介だけだと、「数ある問題解決のビジネス書と何が違うんだ。」と思われる方もいるかもしれないので、もう少し紹介しますと、・・・
著者はトヨタ自動車ソニー三菱商事など名だたる大企業で問題解決の講座・研修を実施してきて、その経験を活かし書かかれたのが本書です。
そのため、業界を問わず活かせる知識が紹介されており、また、理論的な話だけでは終わらない、実践的な内容が紹介されています。

 

そんな本書の中から今回は「なぜなぜ分析のやり方8つのポイント」という話を紹介します

 

今回のエピソードを聞くメリット

なぜなぜ分析とは、起きてしまった問題について、「なぜそれが起きたのか?」となぜを繰り返すことで、問題の真の原因を探るというものです。
この番組を聞いていただいている勉強熱心な方であれば、なぜなぜ分析をご存じない方はいないのではというくらい有名なものです。

 

しかし、なぜなぜ分析という名前は知っていても、効果的に活用できていない方多いのではないでしょうか?
というのも、なぜなぜ分析は、なぜ繰り返すだけのとてもシンプルなものですが、意外と奥が深いからです。

 

今回は、そんななぜなぜ分析を実行していくにあたって意識すべき8つのポイントを紹介していきます。

 

なぜなぜ分析は、問題の真の原因を探れるため、問題解決の一連の手順のなかでもかなり重要な部分です。
今回のエピソードで紹介する"なぜなぜ分析の8つのポイント”を理解していただければ、効果的ななぜなぜ分析ができるようになり、問題解決のレベルがグッとあがりますので、ぜひ今回のエピソードを最後まで聞いていっていただければと思います

 

本題ーなぜなぜ分析の8つのポイントー

では早速、なぜなぜ分析の8つのポイントを紹介していきます。

 

なぜなぜ分析の8つのポイントとは、

・whereで絞り込んだ問題から掘り下げる
・なぜを繰り返す。
・論理の飛躍に気を付ける
・うち止めになるまで掘り下げる。
・もれなく幅広く考える。
・事実で確認する。
・正しい日本語で掘り下げる。
・自分を主語として掘り下げる。

 

それぞれ解説していきます。

 

whereで絞り込んだ問題から掘り下げる

前回のエピソードで紹介しましたが、 問題解決の大まかな流れはWhere→Why→Howです。

Whereとは、問題がどこにあるのか?
Whyとは、その問題の原因は何か?
Howとは、問題の箇所が分かりその問題の原因がわかったあと、どうすれば良いか?
ということです。

 

つまり、Where で絞り込んだ問題について掘り下げるのは当たり前のように思いますが、 意外とここでつまずく人が多いということでポイントとして挙げられています。

 

Whereで絞り込んだ問題から掘り下げれていない例としては、飲食店で朝食メニュー  の売上が低下している時に、 朝食のメニューが高いを理由としてをあげてしまうなどです。
朝食メニューの値段は以前から一定なのに、 ある時期から売上が低下しているのであれば、朝食メニューの値段は理由にならないはずです。

 

 

なぜを繰り返す

こちらも当然と言えば当然のことではありますが、なぜなぜ分析ではちゃんとなぜを繰り返す必要があります。

よく「なぜなぜを5回」と言われます。
これは5回と言う数字に特別な意味があるわけではありませんが、 それくらい「なぜ」を繰り返すさないと真の原因にたどり着けないと言うことです。

 

 

論理の飛躍に気を付ける

こちらは、なぜなぜ分析で原因を掘り下げていく際に、話が飛んでしまい前後のつながりがわからなくなる状態にならないようにする、ということです。

そんな初歩的なミスは犯すはずないと思われるかもしれませんが、意外とやりがちなので注意が必要です。

 

例えば、「新製品の売上が伸びない」という問題があったときに、 原因を「広告を打っていないから」としてしまうのはよくありそうなことですが、これは論理の飛躍がある状態です。

実際には、「新製品の売上が伸びない」のは「新製品がお客様に認知されていない」のが理由であり、「認知されていない理由が広告を打っていない」という繋がりのはずです。

 

論理の飛躍があってはいけない理由は真の原因を見落とす可能性があるからです。
先程の例で言えば、 お客様に新製品が認知されてない理由は広告を打っていないと言うことも1つの理由かもしれませんが、 商品のHPを作っていないなど他の理由も考えられます。

つまり、なぜなぜ分析は図でイメージすると、一本道で掘り下げていくだけではなく、途中で枝別れもするイメージです。

そんななぜなぜ分析で論理の飛躍が起きてしまうと枝分かれの根本となる部分が飛んでしまって、枝分かれの先に真の原因にがある場合、一生、真の原因にたどりつかないということも考えられます。

そのため、論理の飛躍には気をつけないといけません。

 

 

うち止めになるまで掘り下げる。

これくらいでいいだろうではなく、これ以上掘り下げても無駄だというところまで掘り下げましょう、ということです。

どこまで掘り下げれば良いかは、
・これ以上どうしようもない事柄

・たまたまやっていないだけの事柄
にたどり着くまでです。

 

例えば、ある事象の原因が法律によるものであるときは、それ以上掘り下げてもどうしようもないのは明確です。
法律がなぜそのように決まったのかなどを掘り下げても対策は打てません。

また、たまたまやっていない場合も掘り下げるのは、意味ないのは明確です。

 

 

もれなく幅広く考える

ここまででは深く掘り下げることを中心に説明してきましたが、なぜなぜ分析は幅広く掘り下げることも必要です。

 

先ほど少し紹介しましたが、ある事柄の原因が複数あることも十分に考えられます。
その複数の原因を漏れないようにあげることでちゃんと真の原因にたどり着くことができます。

 

 

事実で確認する

なぜなぜ分析は、深く広く掘り下げるだけではなく、正しく掘り下げていくことも重要です。

 

事実で確認するというのは当然のようなことのように思えますが、意外と多くの人が思い込みで、原因はこうだろうとしてしまうことがありますので、 しっかりと意識します。

とはいえ、自分が事実だと認識している事柄だけで原因を考えてしまうと幅広く掘り下げられないので、 事実かどうか不安なところは、そうとわかるようにしておいて、後で確認するという進め方がお勧めです。

 

 

正しい日本語で掘り下げる。

こちらも当たり前のように思われるかもしれませんが、意識しておくべきポイントです。

例えば、 飲食店の朝メニューの売上が低下している時に、 問題は「朝メニューの売上が低いことだ」としてしまうのは誤りです。
「もともと低い」のと「ある時点から低くなった」のでは考えられる原因は大きく異なります。

些細なことだと思うかもしれませんが、なぜなぜ分析で真の原因を突き止めるためには、正しい日本語で掘り下げると言うことも重要なポイントです。

 

 

自分を主語として掘り下げる

これは、別の言い方をすれば自責で考えるということです。

例えば、製品が売れていない理由を不景気だからとしてしまっては、何も対策が打てなくなってしまいます。

そもそも、なぜなぜ分析は今起きている問題の原因を考えてその原因に対処することで問題を解決するためのツールです。

そこで、原因を自分以外のところに置いてしまうと問題は解決できないことになってしまいます。

 

もしかすると、不景気が商品が売れないもっとも大きな理由であることもありますが、 そんな状況が悪い中でも最善を尽くすのが、ビジネスパーソンであり、そのための方法が自分を主語として掘り下げるということです。

 

長くなってしまいましたが、ここまででなぜなぜ分析の8つのポイントを説明してきました。 もう一度復習するとなぜなぜ分析の8つのポイントとは

・whereで絞り込んだ問題から掘り下げる。
・なぜを繰り返す。
・論理の飛躍に気を付ける。
・うち止めになるまで掘り下げる。
・もれなく幅広く考える。
・事実で確認する。
・正しい日本語で掘り下げる。
・自分を主語として掘り下げる。

ここまででは本書で紹介されていた内容を紹介してきました。

 

 

まことなりの補足・解説

ここで私が本書を読んだときに感じたことを紹介したいと思います。

私が本書を読んだときに感じたこととしては、「なぜなぜ分析に限ったことではないですが、やはり、こういったツールは目的を意識して使わないと有効に使えないだろうなぁ」ということです。

 

みなさんが、なぜなぜ分析をするのは、おそらく、仕事で何か問題が起き、上司から「問題の原因を特定してくれ」と言われた時だと思います。

 

「なぜなぜ分析をしてくれ」と言われたからといって、「なぜなぜ分析をしよう」というだけの意識でやってしまうと、うまくいかないです。

 

なぜなぜ分析は問題解決をするにあたって真の原因を突き止めるために行う。
こういったなぜなぜ分析の目的をちゃんと意識して使うことで、はじめて有効に使えるようになると思いました。

 

この番組を聴いていただいている方は比較的若手の方が多いと思います。
若手は上司に指示されたことをやるという仕事の進め方が多いと思いますが、「これをやれ」と言われたからといってそれだけをやるのではなく、上司はどういう目的でそれをやれと指示をしたのかを考えることで、上司の目的に合ったアウトプットを出せるようになるので、仕事の目的は日常的に意識すると良いと思います。

 

ただ、言われたからと言ってできるようになるものでもないとは思います。
いろいろ経験してやっと理解できるようになると思いますが、頭の片隅に、「常に目的を意識する」と置いておいてもらえればと思います。

 

ここまででは、本書で紹介されていたなぜなぜ分析の8つのポイントの内容に加え、私の補足を少し紹介してきました。

 

アクションプラン

この番組では毎回学んだことをどのように活かしていくかということで皆さんにアクションプランを提案しています。

 

今回皆さんに提案するアクションプランは「身の回りで起きた問題に対してなぜなぜを考えてみる」です。

なぜなぜ分析を今までやったことがない方が、いきなり、今回紹介した8つのポイントに沿って完璧ななぜなぜ分析をやろうとすると、とても大変でとっつきにくいと思います。

なので、まずは簡単なところから始めましょう、ということで、身の回りに起きた問題に対して2,3回なぜなぜを繰り返していただきたいと思います。

 

例えば、友達との待ち合わせに遅刻してしまったとしましょう。

この場合のなぜなぜ分析です。
1つ目のなぜで、待ち合わせに遅刻した原因は、渋滞などではなく、そもそも家を出るのが遅かったのが原因だとします。
2つ目のなぜで、家を出るのが遅かった原因は、 家の鍵を探すのに時間がかかってしまったのが原因とします。
3つ目のなぜで、 家の鍵を探すのに時間がかかってしまった原因は、 前日帰宅したときに鍵を決まった位置に置かなかったことだと考えます。

 

こんな感じで2、3回なぜを考えてみてください。
なぜなぜをやったことない方だと、これだけでも、結構頭のトレーニングになるのではないでしょうか?

 

1つ気をつけて欲しいのは、日本語の「なぜ」は曖昧で、一口になぜといってもいくつかの意味があります。

例えば、「なぜ旅行にいくの?」というときに、「友達に誘われたから」と言えば、"原因"を答えられています。こう答えられれば、なぜなぜ分析として正しいです。

一方、「なぜ旅行にいくの?」に対して、「リフレッシュするため」と"目的"を答えても、日本語的には、正しいです。
しかし、みなさんお分かりの通り、なぜなぜ分析としては間違っています。
理由はなぜなぜ分析は原因を探るためのものだからですね。

加えて、なぜとはちょっと変わりますが、「 なんで旅行に行くの?」に対しては、「飛行機で行く」という"手段"を答えることもできてしまいます。

 

ちゃんと原因を探るためのなぜを意識してなぜなぜ分析をしてみて下さい。

 

まとめ

それでは今回のエピソードのまとめをします。

 

今回のエピソードでは高田貴久さんと岩澤智之さんによる「問題解決ーあらゆる課題を突破するビジネスマン必須の仕事術」という本から、なぜなぜ分析の8つのポイントという話について紹介しました。

 

なぜなぜ分析の8つのポイントとは、
・whereで絞り込んだ問題から掘り下げる
・なぜを繰り返す。
・論理の飛躍に気を付ける
・うち止めになるまで掘り下げる。
・もれなく幅広く考える。
・事実で確認する。
・正しい日本語で掘り下げる。
・自分を主語として掘り下げる。

 

そして、私なりの補足として、8つのポイントを意識することも 重要だが、そもそも、なぜなぜ分析というツールを使うときには、そのツールを使う目的を意識することで、はじめて有効に使えるようになると紹介しました。

 

アクションプランとしては「身の回りに起きた問題に対して2,3回なぜなぜ分析をする」ことを提案しました。

 

なぜなぜを考えられるようになれば、ものごとちゃんと考えられる、ものごとの本質を見ることができる人になり、今後の世の中で求められ続ける人材になることができます。

ぜひみなさんもなぜなぜを考えられる人になっていただきたいと思います。

 

今回紹介した「問題解決ーあらゆる課題を突破するビジネスマン必須の仕事術」という本は問題解決について詳細に学べる数少ない本の1つなので、興味のある方はぜひ、手にとって読んでみてください。

 

今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。
また次のエピソードでお会いしましょう。