まことのビジネスに役立つ話

日々の読書で学んだビジネスパーソンに役立つスキルを解説しています。

最強の仕事時短術ーやらなくていいことはやらないー

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本エピソードの内容

・最強の時短術「やらなくていいことはやらない」とは?
・どのように「やらなくていいことはやらない」を実現するか?
 -仕事の目的を考える
 -その目的を達成するには何が必要か考える。
 -その内容で良いか仕事に取り組み始める前に合意を得る

 

文字起こし

こんにちはサラリーマンポッドキャスターのまことです。
この番組では読書好きな私が日々の読書で学んだことを紹介していきます。

 

今回のエピソードでは最強の時短術として、「やらなくていいことはやらない」という話を紹介します。

 

エピソードを聞くメリット

みなさん、EXCELなどの資料作成術やタイピングの練習などによって仕事の時短をするというのを聞いたことがあると思います。
これらの方法も確かに時短にはつながりますが、これらの方法は効果が出るまでに時間がかかり、さらに、効果は限定的です。


例えば、タイピングを練習して文章作成の時間を短縮したいとします。
今まで1時間かかっていたものを、タイピング速度を2倍まで向上させて、30分まで短縮させるにはかなりの練習量が必要だと思います。
初めてPCに触るような人であれば、上達は速いと思いますが、これまでもある程度触っている人が、タイピングを2倍にするには、数ヶ月の練習が必要なのではないでしょうか?
そして、短縮できる時間は30分です。


しかし、今回紹介する「やらなくていいことはやらない」が実践できれば、1時間の文章作成がいきなり0分になります。

こういうわけで今回紹介する方法は、実践できれば、すぐに効果が出て、効果も大きい方法といえます。

 

 

エピソードの概要

とはいえ、「やらなくていいことはやらないように」と言われたからといっても、いきなり、どうをすればそれができるのかわかる人は少ないですよね。
そもそも、ほとんどの人はやらなくていいことと知りながらやったりしないと思います。
つまり、やるべきこととやらなくていいことの判断がつかない状態ということです。
または、判断がつく・つかない以前に、仕事を受けたら、そういったことを全く考えずに、いきなり、手をつけ始めてしまうという人も少なくないと思います。

なので、今回のエピソードでは、「やらなくてよいいことをやらない」ために、具体的にどうすれば良いのかを丁寧に解説していきます。

 

本題

では、早速本題に入ってきます。

「何をやって何をやらないか」の判断は次の3つのステップで実施していきます。

 

それは
1:仕事の目的を考える
2:その目的を達成するには何が必要かを考える
3:その内容で良いか仕事に取り掛かる前に合意を得る

 

それぞれ解説していきます。

 

仕事の目的を考える

まず、「仕事の目的を考える」について。

仕事の目的とはなにかというと、「なぜその仕事をするのか」だったり、「その仕事をする理由」や「その仕事をして何を得たいか」ということで、仕事の目的を考えるというのは、これらを明らかにするということです。

具体例で説明してみます。
自分の上司であるグループ長から、設備の購入にあたって部長に説明が必要だから説明資料を作っておいてと言われた場面を考えてみます。
ありがちな間違いとしては、部長に説明するための説明資料だから説明するのが目的と考えてしまうことです。
仕事の流れとしては部長に説明したら終わりではないですよね?
通常、部長に理解してもらえないような説明をして、部長に設備購入の承認が得られなかったら説明し直しだと思います。
なので、この場面での説明資料作成という仕事の目的は部長に設備購入の承認をもらうこととなります。

このように仕事の目的を考えていきます。

この段階で、「この仕事の目的はなんだろう」と考えた結果、特に目的がなく、昔からやっているからやっているだけの仕事であれば、やらなくてもいい仕事をバッサリなくすチャンスです。上司やまわりの同僚に確認し、その仕事が不要だと合意が得られればなくしてしまいましょう。

 

ただし、独断でその仕事を辞めてしまうのは避けましょう。
自分だけだといくら考えても不要としか思えなかった仕事でも、どこかでその仕事の恩恵を受けている人がいる可能性があるからです。
独断で、いきなりやめてしまうと、その人たちに迷惑をかけてしまいます。
恩恵を受けている人が一人でもいたら、その仕事はやめれないということはありませんが、その場合の対処法は今回の話からは大きく脱線してしまうので、その対処法は今回は紹介しません。
要望があれば、また別のエピソードで紹介したいと思います。

1つ目のステップの「仕事の目的を考える」については以上です。

 

 

その目的を達成するには何が必要かを考える

2つ目のステップは「その目的を達成するには何が必要かを考える」です。

目的達成に必要なことは何かを明らかにすることで、本当にやるべきことが何かが明らかになります。
そして、やるべきことが明らかになるということは、不要ことがなにかということが明らかになるということでもあります。

1つ目のステップで目的を明確にした効果がここでわかってきます。

 

このステップ2の内容も具体例で解説するのがわかりやすいと思います。
先ほども出した例で 部長に設備購入の説明をする際の説明資料の作成をするという場面を考えてみます。

この仕事の目的は、ステップ1で明らかにしたように、部長に設備購入の承認をもらうということでした。

つまり、この場面において、目的を達成するには何が必要かを考えるというのは、部長に設備購入の承認をもらうには何が必要かを考えるということになります。

例えば、設備購入の承認を得るには、次のような説明が必要だと考えたりします。
・なぜその設備が必要なのか
・その設備の導入でどんなメリットがあるのか
・予算は確保しているか

などです。


このように何が必要かを考えておくことで必要なことだけに取り組めるようになります。
例えば、説明資料にいつもは設備導入までのスケジュールを入れていたけど、部長には導入日だけ説明すれば良さそうと気づければ、スケジュールの説明資料の作成を省くことができるなどという具合です。

 

もう1つだけ具体例を出してみます。

上司にドローンについて調べて資料にまとめておいてと言われたとします。
なかなかこんな仕事ないかもしれませんが、みなさんがイメージしやすいと思ったので、この例を使ってみます。

この仕事はステップ1と2をやる意味がかなりわかりやすいと思います。
なぜなら、仕事の依頼の仕方がかなり抽象的だからです。
抽象的な依頼を抽象的にしたまま仕事に取り組み始めてしまうと、やることが膨大になってしまいますが、仕事の目的はなにで、その目的を達成するには何をすればよいかを考えると、やるべきことが具体的になります。

例えば、このドローンについての調査資料作成に取り組む前に先程のステップ1と2に取り組んでおけば、上司がなぜこの依頼をしてきたのかを考えることができます。
具体的には、当社は今後はドローン事業に参入しようとしていたなぁ。だから、上司はドローン分野の今後の規模感などを知りたいのかなと、調査の方針を立てることもできたりします。

しかし、ステップ1と2をやらずに、いきなり調査に取り掛かり始めると、Googleの検索窓にドローンと打ち込むような果てしない調査に追われることになります。

 

このようにしてやるべきこととやらなくてよいことを明確にしていきます。
ステップ2の説明は以上です。

 

その内容で良いか仕事に取り掛かる前に合意を得る

次は3ステップ目の「その内容で良いか仕事に取り組み始める前に合意を得る」について解説していきます。

ステップの1,2までで、今もっている仕事を完了させるために必要なことのみをあげてきました。ここまできたらすぐに仕事に取り掛かってかかりたくなる気持ちもありますが、一旦待ってください。

取り組み始める前にやるべき事はこれで良いか上司や仕事の依頼者に確認しましょう。

合意の取り方としては「今回の〇〇と言う依頼について、このように進めていこうと思うのですが過不足ないでしょうか」といった具合です。

 

なぜ合意を取る必要があるかというと、必要なことだけをすることに慣れていないとこれだけあれば充分と思っていてもそれだけでは不十分だったりするからです。
今まで、無意味と思いながらできれば、やりたくないと思っていた仕事でも、実は役に立っていたなんてこともあります。

 

再び、 部長に設備購入の説明をする際の説明資料の作成のシチュエーションで解説して行きます。
先ほどは、次の内容を説明すれば、部長に承認がもらえると考え、資料に盛り込もうとしていました。

・なぜその設備が必要なのか
・その設備の導入でどんなメリットがあるのか
・予算は確保しているか

といった内容です。
しかし、もしかしたら、「なぜその設備でなければいけないのか?他の設備ではだめな理由」を説明する必要があるかもしれません。

 

経験が浅いとこのように必要なものを見落とす可能性があります。
また、もしかすると今の部長がとても細かい人で、普通の人では気にならないような事まで聞かなければ気がすまないということもありえます。

そういった場合などに備えて、一旦、上司や仕事の依頼者に相談し合意をとっておくのが良いです。
余分なことをせずに必要なことだけをやるつもりだったのに、手戻りのせいで余計に時間をとられてしまったでは笑いものですからね。

 

ここまでで合意を取る必要性については納得していただけたのではないかと思います。
ここでちょっと補足的な説明です。

先ほど合意の取り方として、「このように進めていこうと思うのですが過不足ないですか」と確認する紹介しました。

しかし、このように「この」の示し方があまりに漠然としすぎていると確認される側も判断がつかないために合意を得られないと言う可能性もあります。
そんな場合の対処法を紹介します。

その方法とは、簡単なドラフト版を作ってみせるという方法です。
例えばPowerPointの資料作りを依頼されてた場合なら、30分から1時間位でさっと作れるレベルで資料を作り、それを上司に見せてみます。

具体的な例としては次のような方法です。
今回は、店舗の今後の施策案の資料作りを依頼された場面を考えてみてください。

そこで私たちが上司に次のような説明をしても上司は判断がつかないと思います。
資料は、現場の課題→その原因→そして、それを踏まえての解決策と言う流れにしようと思っています。
ここまでざっくりだと上司もそれで良いか判断つかないですよね。

そこで今回の提案の方法で、簡単な資料を作って見せてみます。
次のような説明ができると上司も判断してくれるのではないかと思います。

そんな説明とは、まず初めに現場の課題としてはここ数ヶ月来客が減っていることを示します。
スライドでは、ここの数ヶ月の来客数の推移をグラフを用いて表していきます。
次は、原因分析の結果を説明していきます。
様々な仮説を立て、検証したところ、どうも接客待遇が悪いため顧客満足度が下がっていることがわかりました。
これも先ほどと同様にグラフで満足度の推移を説明します。
ここまで説明したら、接客待遇の向上のために、次のような研修プログラムを実施する予定ですと説明し、最後に研修の内容を簡単に説明する。
こんな資料に仕上げます。


こんな具合に上司に説明します。
これなら上司も、ある程度私たちがやろうとしていることがつかめて、フィードバックをくれそうですよね。

もちろん、ドラフト版の資料中のグラフをちゃんと作っていたら、30分では資料が完成しないのでスライドには、タイトルだけちゃんと書いておきこのスライドのここにはグラフを載せますといった具合で適当に図形でも載せておけばイメージがつかめるようになると思います。

 

以上がやらなくてもいいことをやらないための3ステップの解説でした。

 

以上の内容を聞いたからといって、今日から、自分の仕事のうち、やらなくていいことを見つけて、いきなりバッサリと切るというのは難しいと思います。
難しいですが、難しいからといって諦めずに、少しずつでも始めていただければと思います。

 

さらにいえば、ステップ1の「仕事の目的を把握する」については、これだけでもすぐに始めていただければと考えています。
というのも、仕事の目的を把握することは仕事の時短につながるだけではなく仕事の質の向上にもつながるからです。

冷静に考えれば仕事の目的を把握してから、仕事に取り組むと言うのは当たり前のように感じますが、意外とできていない人も多いと思います。

仕事を依頼されてできるだけ早く成果物を出さないといけない状況で、取り掛かる前に、目的を意識する時間の余裕がなかなかないという人もいるかもしれません。

ただ、目的を意識する時間がないからといって、何も考えずに仕事に取り掛かってしまうのは、 近道のように思えて逆に遠回りにだったりします。

 

例えば、どこかへ出かける際に、早く家から出る方が早く目的地に着ける可能性はありますが、目的地を把握せずに出かけてしまえば、遠回りになってしまう可能性が大というのと同じイメージです。

 

ぜひみなさんには、むやみやたらに仕事に取り組むのではなく、ちゃんと考えてから仕事をして欲しいと思います。

 

まとめ

それでは、今回のエピソードのまとめをします。

今回のエピソードでは、最強の仕事時短術としてやらなくてはいいことをやらないと言うのを紹介しました。

このやらなくていいことをやらないと言うのを実現するために次の3ステップを解説してきました。

 

その3ステップとは、
・仕事の目的を考える
・その目的を達成するには何が必要か考える。
・その内容で良いか仕事に取り組み始める前に合意を得る
でした。

 

それでは今回も最後まで聞いていただきありがとうございます。
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ではまた次のエピソードでお会いしましょう。

 

参考資料

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